ベルギー、ゲントの夜 ジェネバー

noblin2007-04-19


ゲントの街の中心にベルギービールが150種類以上おいてある「ビールハウス」、同じ並びに50年前のベルギーのレストランの内装がそのまま残っている「シェ・レオンティーニ」その隣にベルギーの蒸留酒ジェネバーを飲ませてくれるお店があります。


重い扉を押すとタイムトリップしたような内装がキャンドルの灯りにゆらめき白いシャツを着て丸いめがねをかけて葉巻をくゆらすムッシューが小さなグラスに液体を注いでいました。ベルギー人の友人、ジェニーが「彼女は日本にワインの輸入をする仕事をしている人なんだけど、ジェネバーについては全然経験がないそうなの、簡単なレクチャーをしてもらえないかしら」と紹介してくれました。


ムッシューは優しくうなづいて、お客さんにだすよりももうひとまわり小さなグラス、だぶん5ccぐらいのグラスをいきなり6個並べて、フランボワーズ、チェリー、キウイ、バニラ、チョコ、生クリームをそれぞれに注いで「どうぞ飲んでみて」とアルコール度20度くらいのジェネバーの試飲会が始まりました。
不思議なことにアルコールの強さはほとんど感じず、心地よい飲み口でした。使われているフルーツやチョコの素材が感じられる味わいです。おなかいっぱいに食べた夕ご飯をすっきり収めてくれるような爽やかさがありました。続けて3年もの(30度)、8年もの(35度)、15年もの(38度)、の比較試飲。ムッシユーとは片言のドイツ語と英語が入り混じったおしゃべりでしたが、ジェネバーを心から愛しているのが心地よく伝わってきて感覚的に味の全体像を感じることができました。カウンターでの対面レクチャーの間にも次々とお客さんが入ってきてフレミッシュ語はわかりませんが、お客さんが目を生き生きさせながら「ここのジェネバーは最高よね」といえば、「それゃ、よかった」とほほえむムッシュー、ポールでした。