2011/08/21 カステルペーター醸造所で

一夜明けて21日日曜日。

私は5時前に目が覚めてしまいました。日本からヨーロッパに出かけると最初の数日は時差の関係で早く目覚めるのですが今回はすでに長期滞在していたはずなのに早く目が覚めました。みなさんも早いお目覚めでひんやりした空気の中外のテラスで7時くらいからの朝食となりました。
テーブルには市場で仕入れた野菜やドイツの方が朝食で食べているチーズやハム、黒パンが並びます。普通のおうちとちょっとちがうのはワインのボトルがあることでしょうか(*^_^*)

今年初めて輸入するフランケン地方ライスさんのパールワイン「マチネー」フランス語で午前中を意味するそうで休日のブランチのおともにぴったりな味です。


乾杯!朝食は2階の広いテラスで。

ゆったりと朝ごはんを食べた後、列車でバード・デュリックハイムのカステル・ペーター醸造所に向かいました。
列車で20分ほどの距離です。駅には醸造責任者のバーバラさんとパートナーのトニーさんがホームまで迎えに来てくれていました。
駅から車で5分くらい走りカステル・ペーター醸造へ。6月のブログでもこの醸造所については書きましたが2007年にバーバラさんが経営権を譲り受け醸造責任者としてワインを造っています。

早速、ワインが眠るケラー(地下室)に連れて行ってもらい2日後に瓶詰めを予定している2009年の新樽熟成のシャルドネをタンクから試飲させてもらいました。


2009年のこのクラスのシャルドネの収穫量は450リットル、つまり600本分の生産量ということになります。その葡萄をひとつはアメリカ産のオークの新樽、もうひとつはフランス産のオークの新樽、各225リットルに2年近く寝かせ最後にステンレスタンクでキュベすることによって香り高さとワインの味わい深さがさらに深まるそうです。瓶詰め後しばらく寝かせて10月くらいから発売するそうですが来年の買い付け時にまだ残っているかなぁ。。。という興味深い美味しさでした。

そしていったんプローベルームに戻ってこんどはシャルドネゼクトの試飲。


キレがありエレガントな味わいです。


次は赤ワインが眠るケラーです。
40以上のオーク樽が深い眠りについていました。
ここでは1週間後に瓶詰めが予定されている2009年カベルネ・ソーヴィニヨンの試飲をさせてもらいました。
グラスに注がれた液体からはチョコレートのような甘い香りがします。すでにとてもバランスがよく美味しかったのですがバーバラさんのお話しだと瓶詰め後2年間の熟成期間を経て2013年発売予定だそうです。予約しておこうかなぁ(*^_^*)

バーバラさんは醸造家になる前はサックス奏者で、パートナーのトニーさんは音楽ディレクター。
訪ねたのが日曜日だったので私も久しぶりにトニーさんに会えました。

今回みなさんの質問にこたえてその出会いからの巡り合わせについて語ってくださいました。20年以上のおつきあいだそうですが
バーバラさんの造るワインはトニーさんとのパートナーシップに支えられた豊かな味わいのような気がします。

葡萄の生まれた畑でそのワインを飲ませてもらえませんか?
みなさんをお連れする前に各藏元さんにお願いしておいたのですがこの日は朝から雨が降ったりやんだりのお天気でケラーを案内していただいている間に晴れ間が見えてきたのでリースリングの実る「フォン・デア・テラッセン」ヘ。藏元から車で5分以上走り葡萄畑が拡がる真ん中に降りワインをいただきました。

2009年ヴィンテージのリースリング、畑「フォン・デア・テラッセン」はバーバラさんの自慢のリースリングです。
このワインは間もなく門司港に到着するコンテナに載っています(*^_^*)

美味しいワインを飲んでみなさんすっかり上機嫌、どんな話で盛り上がったかは私も忘れてしまいましたが笑ってばかり(*^_^*)

フルコースで藏元を案内していただいた後お魚料理のお店に連れて行ってもらいましたがお腹いっぱいでせっかくのご馳走の半分くらいしかいただけませんでした。
飲み物は気分を変えてビール。なぜかお料理の写真が撮れていませんでした(^_^;)



ドイツ人とコミュニケーションをとろうと「指さしドイツ語」を持参したセイジさんの本に熱心に見入るトニーさん。

じっくりと案内してくださったバーバラさんとトニーにグループのみなさんから記念品のプレゼント、今回はあゆみさんがご自分の工房で製作してくださった特製カトラリー置きです。
ケヤキや銀杏の木を職人さんたちが手間をかけてひとつひとつ丁寧に仕上げてくださった逸品で同じ手仕事をしているバーバラさんはとても感動して喜んでくださいました。


充実した最初の藏元訪問でしたが日も長いので夕方4時くらいから欲張って「フラインスハイム」という城壁の街を訪ねました。
ここは5月にワインの買い付けでレギーナとトーマスのお宅に滞在させてもらった際、ワインツアーの計画を話したら「とってもかわいい素敵な街だから皆さんが喜ぶんじゃないかしら」と
教えてもらった街です。私も初めてでしたが中世の街並みが残る可愛い街でした。日曜日だというのに(ドイツは休日営業しているお店はほとんどありません)素敵な雑貨屋さんが開店していて旅、初日にしてたくさんおみやげを購入されているかたもいらっしゃいました(*^_^*)きっとドイツの人たちが訪れる観光地なのでしょう。

ノイシュタット・アン・デア・ワインシュトラーセに列車で戻り日の長い夜を楽しみ少し早めに休むことにしました。